LANケーブルのカテゴリ Cat5eからCat8まで
更新日:2 時間前
Cat5eからCat8まで
LANケーブルのカテゴリ(Cat5e・Cat6・Cat6A・Cat7・Cat8)の違いを、最大速度と伝送帯域(MHz)の表で図解。長さの上限、用途ごとの選び方、ケーブルの印字での見分け方まで分かります。
この記事でわかること
LANケーブルの「カテゴリ」が何を表しているのか
Cat5e・Cat6・Cat6A・Cat7・Cat8の速度と伝送帯域の違い
家庭・事務所での選び方と、手元のケーブルの見分け方
LANケーブルの「カテゴリ」とは?
LANケーブルは、パソコンやルーター、スイッチなどの機器を有線でつなぐケーブルです。見た目はどれも似ていますが、袋や被覆に「Cat5e」「Cat6」のような表示があります。これがカテゴリで、ケーブルがどれくらい高い周波数の信号まで品質を保って運べるかを、規格として段階分けしたものです。
用語メモ
カテゴリ(Category):通信用ケーブルの性能の等級。米国の業界団体TIAの規格(ANSI/TIA-568)や、国際規格ISO/IEC 11801などで定められている。数字が大きいほど高い周波数に対応する。
ケーブルの中には、細い銅線を2本ずつより合わせた「より対線」が4組(8本)入っています。より合わせるのは、隣の線から入り込む雑音(漏話)を打ち消すためです。カテゴリが上がるほど、より方や絶縁、シールド(金属の覆い)が工夫され、より高速な信号を通せるようになります。
速度とMHzは何が違うのか?
カテゴリの表には、「最大通信速度」と「伝送帯域」の2つの数字が並びます。
ポイント
最大通信速度(bps):そのケーブルで使える通信規格の速さの目安。1Gbpsなら1秒に約10億ビット。
伝送帯域(MHz):ケーブルが品質を保証できる信号の周波数の上限。道路にたとえると「道幅」にあたる。
道幅が広いほど、たくさんの車(データ)を一度に通せます。ただし、実際の速さはケーブルだけでなく、両端の機器の対応規格で決まります。1Gbpsまでしか対応しないパソコンにCat8をつないでも、10Gbpsにはなりません。
Cat5eからCat8まで、何が違う?
主なカテゴリの目安を表にまとめます。数値はメーカーの公表値(サンワサプライの解説)をもとにしています。
カテゴリ | 最大通信速度 | 伝送帯域 | 主な通信規格の例 | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|
Cat5 | 100Mbps | 100MHz | 100BASE-TX | 古い機器(今は選ばない) |
Cat5e | 1Gbps | 100MHz | 1000BASE-T | 家庭・小規模事務所 |
Cat6 | 1Gbps | 250MHz | 1000BASE-T | 家庭・事務所の標準 |
Cat6A | 10Gbps | 500MHz | 10GBASE-T | 事務所の幹線・高速な機器 |
Cat7 | 10Gbps | 600MHz | 10GBASE-T | シールド付きの配線 |
Cat8 | 25〜40Gbps | 2000MHz | 25G/40GBASE-T | データセンターの短い区間 |

Cat5eの「e」はenhanced(強化版)の意味で、Cat5の性能を上げ、1Gbpsの通信(1000BASE-T)に対応させたものです。Cat6は帯域が250MHzに広がり、雑音への余裕が大きくなっています。10Gbpsの通信(10GBASE-T)を最長100mで使うなら、Cat6A以上が目安です。
ケーブルの長さに上限はある?
あります。1000BASE-Tや10GBASE-Tなど、一般的なLANの規格では、機器と機器の間のケーブルは最長100mを前提に作られています。家庭や事務所ではまず超えませんが、フロアをまたぐ配線では注意が必要です。
ポイント
Cat6で10GBASE-Tを使う場合は、条件によって55m程度までとされることが多い
Cat8は高速な代わりに、30m程度までの短い区間(データセンターの機器間)を想定している
100mを超えるときは、途中にスイッチを置くか、光ファイバーの配線を検討する
家庭や事務所では、どれを選べばよい?
選ぶ順番は、「回線と機器の速さを確かめる」→「それより1段上のカテゴリを選ぶ」です。

Cat7やCat8はシールド付きで太く硬いものが多く、コネクタやアース(接地)の扱いも含めて考える必要があります。家庭で「数字が大きい方が速そう」と選ぶ必要はありません。

手元のケーブルのカテゴリはどう見分ける?
ケーブルの被覆には、細かい文字が印字されています。
ポイント
「CAT.6」「CATEGORY 6」のようにカテゴリ名が書かれていれば、そのまま判断できます
カテゴリ名が無い場合は、規格名が手がかりになります(例:Cat5eは「ANSI/TIA/EIA-568-B.2」)
何も書かれていない古いケーブルは、Cat5以前の可能性があるため、1Gbpsの環境では交換を検討します
また、平たい「フラットケーブル」や極細のケーブルは、取り回しが楽な一方、規格の条件を満たすかは製品ごとに違います。長い距離や、事務所の常設の配線には、丸型の標準的なケーブルが向いています。
よくある質問
Q. Cat6とCat6Aは見た目で区別できますか?
A. 太さだけでは区別しにくいため、被覆の印字で確かめます。一般にCat6Aの方がやや太く、硬めの製品が多くあります。
Q. LANケーブルを替えるとインターネットは速くなりますか?
A. 古いCat5以前のケーブルを使っていて、回線と機器が1Gbpsに対応している場合は、改善することがあります。原因が回線の混雑やWi-Fiにある場合は、ケーブルを替えても変わりません。
Q. Cat7は家庭で使うと速いですか?
A. 家庭の機器の多くは1Gbpsまでのため、Cat6と体感の差はほとんどありません。シールドの扱いなど配線の手間が増える点も考えて選びます。
確認問題
答え合わせをしてみましょう
問1 1000BASE-T(1Gbps)に対応させるために、Cat5を強化したカテゴリは何ですか。 答え:Cat5e(カテゴリ5e)
問2 Cat6の伝送帯域は何MHzですか。 答え:250MHz
問3 一般的なLANの規格で、機器と機器の間のケーブルの長さの上限はおよそ何mですか。 答え:100m
まとめ
LANケーブルのカテゴリは、運べる信号の周波数(伝送帯域)の等級
Cat5eとCat6は1Gbps、Cat6AとCat7は10Gbps、Cat8は25〜40Gbpsが目安
実際の速さは、回線・機器・ケーブルのうち一番遅い所で決まる
一般的な規格では、ケーブルの長さは最長100mが前提
家庭・小規模事務所はCat5eかCat6、幹線や将来の10GbpsはCat6Aを検討
参考にした情報
サンワサプライ「LANケーブルのカテゴリ見分け方」 https://www.sanwa.co.jp/seihin_joho/lan_category/index.html
IEEE 802.3 Ethernet Working Group(イーサネットの規格の策定団体) https://www.ieee802.org/3/
TIA(米国電気通信工業会) https://tiaonline.org/
監修:株式会社日本マーケティング 編集部
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